ディズニーシーで非常に人気のあるアトラクション、「タワーオブテラー」。
このアトラクションの背後には、どのような物語が隠されているのでしょうか?
たとえば、「海底2万マイル」という冒険小説は、フランスで「Vingt mille lieues sous les mers」として誕生し、日本では「海底2万里」のタイトルで親しまれています。
このように、多くの作品が原作を持っており、それがどのようにアトラクションに落とし込まれているのかはあまり知られていません。
今回の記事では、「タワーオブテラー」がどのような作品からインスピレーションを受けたのか、そして原作との具体的な違いについて詳しくご紹介します。
「タワーオブテラー」の背後にある物語
ハリソン・ハイタワー三世は、世界中を旅して珍しいアンティークを収集する富豪であり冒険家です。
彼はある日、ムトゥンドゥ族から恐ろしい呪いのかかった偶像「シリキ・ウトゥンドゥ」を入手しました。
ハイタワー三世は、自らが経営する「ホテルハイタワー」でこの偶像のお披露目会と記者会見を開催しました。
この偶像には従わなければならない8つの厳しい規則があり、違反すると呪われるとされています。
- 偶像を崇拝する。
- 火を近づけず、燃やさない。
- 閉じ込めたり、隠したりしない。
- 軽視しない。
- 侮辱しない。
- 埋葬したり、捨てたり、他人に譲ったりしない。
- 放置しない。
- 何よりも、恐れる。
これらの警告を無視したハイタワー三世は、偶像を自分の部屋に飾るためエレベーターに乗り込みましたが、突然の雷と停電に見舞われました。
エレベーターが急速に落下し、彼は行方不明となり、エレベーター内には彼の帽子とシリキ・ウトゥンドゥの偶像だけが残されました。
この事件の後、ホテルは閉鎖され、「タワーオブテラー」として知られるようになりました。
時間が経過し、ニューヨーク市の保存協会によってホテルは再開され、訪れる人々はツアーを通じてハイタワー三世の謎を追体験することができます。
「タワーオブテラー」のインスピレーション元とは?
「タワーオブテラー」の着想は、アメリカで広く愛され続けているミステリー番組「トワイライトゾーン」から得られています。
この番組は、日本の「世にも奇妙な物語」に影響を与えたとしても知られています。
さらに、アメリカやパリのディズニーパークには、「トワイライトゾーン・タワーオブテラー」と名付けられた同様のアトラクションが設置されており、番組特有の雰囲気がアトラクションにも反映されています。
東京ディズニーシーに設けられた「タワーオブテラー」も、「トワイライトゾーン」を基にしているものの、そこで語られるストーリーは完全にオリジナルです。
「タワーオブテラー」の原作とアトラクションの違いについて
「トワイライトゾーン」の日本での知名度がそれほど高くないため、東京ディズニーシーの「タワーオブテラー」では、独特の方法でアトラクションが作られています。
このアトラクションでは、「シリキ・ウトゥンドゥ」という架空の呪われた偶像を中心に、オリジナルの物語が繰り広げられています。
原作では舞台となる「ハリウッド・タワー・ホテル」がロサンゼルスに設定されていますが、ディズニーシー版では、アメリカンウォーターフロントにあるニューヨークをイメージしています。
原作ではエレベーターに乗っていた5人の乗客が突然行方不明になるというストーリーですが、ディズニーシーの場合、ホテルの支配人「ハイタワー三世」が行方不明となるという点が異なります。
「タワーオブテラー」の魅力と物語の深さまとめ
「タワーオブテラー」の背景となる物語と、原作からの独自の展開について説明しました。
他のアトラクションに比べて、このアトラクションは特に詳細なストーリーラインが特徴です。
物語の背景や原作との違いを知ることで、アトラクションの内装や待ち時間の過ごし方がさらに楽しくなるはずです。
次回「タワーオブテラー」を訪れる際は、これまでとは異なる角度から楽しむことをおすすめします。