火災は予想もしない時に発生することがあります。
そんな時、親族や友人、知人、近所の方が被災した場合、見舞いを送りたいと思うものです。
特に現金を贈る場合、どのように包めば良いのか、封筒には何をどのように書けば良いのか、不意に頭をよぎることもあります。
本記事では、火災見舞いでの現金の包み方、封筒の適切な表書きと裏書き、そしてのしの正しい扱い方について説明します。
火事見舞いのお金の入れ方
火事見舞いで現金を贈る際、特定のルールはありませんが、一般的には紙幣の肖像画を上にして封筒の表面に向けて入れる方法が普通です。
火事見舞いをする適切なタイミング
火災があった直後に急いで現金を贈る必要はなく、事態が落ち着いた後で行うのが望ましいです。
現金はいつでも相手に役立つので、慌てずに配慮深く贈ることができます。
さらに、贈る相手が目上の方でも、火事見舞いに現金を送ることは失礼にはならないので、安心して行うことができます。
火事見舞い封筒の書き方
封筒に関して、火事見舞いには白く無地の封筒を使用します。
郵便番号枠のある封筒は適していません。
表書きの場合
火災の状況に応じて、表書きの内容が変わります。
・直接の火災が発生した先方には・・・「出火御見舞」「火災お見舞い」「御見舞」
・近所の火災により延焼があった場合・・・「類焼御見舞い」「御見舞」
・近所の火災で延焼がなかった場合・・・「近火御見舞い」「御見舞」
封筒の下部には、薄墨で差出人の名前を記入します。
複数人で送る際には、最初の3人の名前までを表書きに記し、それ以上の人数であれば「〇〇〇一同」と記入し、〇〇〇には団体名や会社名を入れます。
裏書きの場合
火事見舞いの封筒は中袋を使用しないため、シンプルなデザインが推奨されます。
封筒の裏面左下には、金額を旧漢数字で縦に書くのが一般的です。
使用される数値の表記は壱(1)、弐(2)、参(3)、伍(5)、拾(10)、阡(千)、萬(万)です。
金額は「金」という文字を先頭につけて表記します。
たとえば、3,000円は「金参阡円」、5,000円は「金伍阡円」、10,000円は「金壱萬円」とします。
10万円以上の場合は「也」を末尾に加え、「金拾萬円也」と記述します。
最近ではアラビア数字で横書きする方法も一般的になってきていますが、どちらの書き方も問題ありません。
のしに関する注意点
火災見舞いの際、のしや水引は必要ありません。
また、市販されている紅白の結び切りが施された封筒や、赤い線が入った封筒も使用を避けましょう。
これらは「赤」が火を連想させるため、火事見舞いには不適切です。
まとめ
火事見舞金を封筒に入れる際、紙幣を封筒に入れる特定の決まりはありませんが、心配な場合は肖像が上に来るよう封筒の表面に向けて入れるとよいでしょう。
封筒はシンプルな白い無地を選び、のしや水引は省略します。
金額を封筒の裏に記載する際は、アラビア数字で横書きしても問題ありません。