鉄製のフライパンは使い方が難しいと思われがちですが、適切に扱えば非常に長持ちする便利な調理器具です。
使い込むうちに、黒い表面が部分的に銀色へと変わることがあります。
この変色は、熱によって表面が剥がれた結果ですが、テフロン加工のフライパンのように修復不可能ではありません。
銀色になった部分は見た目が変わるだけでなく、錆びることもありますが、使い勝手に影響はありません。
私も長年にわたり鉄のフライパンを使っていますが、使い続けるほどにその実用性と頼りがいを感じています。
この記事では、鉄フライパンがなぜ銀色に変色するのかと、その変色を簡単に元の黒色に戻す方法をご紹介します。
鉄フライパンが黒から銀色に変わる理由
鉄は元々どんな色をしているでしょうか？
答えは銀色です。
市場に出回っている鉄フライパンの多くが黒色に見えるのは、銀色の本来の色の上に黒い酸化層が形成されているからです。
この黒い酸化層は錆防止の効果があり、使い勝手を向上させます。
そのため、使用しているうちに部分的に銀色が見えるようになっても、機能上の問題はありません。
調理によってこの酸化層が剥がれることがありますが、それが味に直接影響を及ぼすことはありません。
ただし、鉄が露出すると錆びることが多く、時間が経過すると赤茶色の錆が目立つようになります。
このような状態を防ぐためには、適切な手入れが必要です。
次に、その手入れ方法について詳しく解説します。
鉄フライパンの少ない銀色部分のケア方法
鉄フライパンをチェックして、銀色が少ないか露出が少ない場合の適切な手入れ方法について説明します。
まず、フライパンに錆が見られる場合、金属用スポンジやクレンザーを使用してしっかりと錆を取り除きます。
その次に、フライパンを中火で温め、適量の油をフライパンに均等に広がるように注ぎます。
油は、フライパンの底に少し厚みがある程度まで入れることがポイントです。
油を加えて加熱し続け、軽く煙が上がり始めたら火を止め、油が完全に冷めるまでそのままにします。
油が完全に冷めた後、オイルポットに戻します。
油がまだ熱いうちに移す場合は、やけどに注意が必要です。
私自身、熱い油の取り扱いは避けるため、油が冷めてから移すようにしています。
この手入れ方法は、通常「油返し」と呼ばれ、調理前に実施すると良いでしょう。
これを行った後は、通常通り料理を始めることができます。
鉄フライパンの黒い部分が大幅に剥がれてしまった時の修復方法
鉄製フライパンの黒い部分が大きく剥がれたり、錆びてしまうと見た目が悪くなります。
このような場合、フライパンを元の状態に戻すための再生方法が有効です。
まず、クレンザーを使ってフライパンに付いた錆や焦げを丹念にこすり落としましょう。
次に、キッチンペーパーでフライパンの水分を取り除き、中火でしっかり加熱します。
フライパンが完全に冷めたら、金属用たわしや120番のサンドペーパーを使って、内側が均等に銀色になるまで磨き上げます。
磨き終えたら、水でよく洗い流し、キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ります。
最後のステップとして、フライパンを強火で加熱し、表面が青みを帯びた銀色に見えるまで熱します。
熱した後は、火を止めて自然に冷ましましょう。
最終的には、油を使ったシーズニングを行います。
この油引きの詳細な手順は、次のセクションで解説します。
新品の鉄フライパンを使う前の油引き方法
新しく鉄製のフライパンを手に入れた場合、最初に使う前に油引きを行うことが重要です。
既に鉄フライパンを使用している方はこのプロセスを知っているかもしれませんが、ここでその手順を再確認しましょう。
最初に、フライパンを中火で数分間加熱して温めます。
適切に温まったら火を止め、フライパンが触れるくらいに冷めるまで待ちます。
その後、フライパンの内側に油を塗り、弱火で約3分間加熱します。
この加熱が終わった後は、油をオイルポットに戻してフライパンを自然に冷まします。
最後に、キッチンペーパーでフライパンを軽く拭き取り、油が均等に広がっていることを確認します。
この初回の油引きが、フライパンの性能を保ち、長く使えるようにするために役立ちます。
鉄フライパンが部分的に銀色に！元の黒色に戻す方法まとめ
鉄フライパンが部分的に銀色に変色してしまった時の、黒色を取り戻す方法をご紹介しました。
この銀色の部分は、黒い酸化膜が剥がれて元の鉄の色が露わになっている状態です。
この変色は料理や体に害はありませんが、焦げ付きや錆びることが多くなり、使用感が悪化することがあります。
以前に紹介したお手入れ方法を実施して、フライパンを定期的に手入れすることが重要です。
すぐに元の黒色には戻りませんが、継続的に使用することで徐々に改善されます。
日常のケアでは、洗剤の使用は避けてください。
また、酸性やアルカリ性の強い食材を使用した後は、フライパンにダメージを与えやすいため、使用直後に洗い、しっかり乾かすことが大切です。
洗浄後は、キッチンペーパーでフライパンに薄く油を塗り、保護することでフライパンの寿命を延ばすことができます。
この簡単な手入れが、フライパンを良好な状態に保つ秘訣です。
鉄フライパンは、使うほどにその性能が向上すると言われています。
長期的にその変化を楽しんで、フライパンを「育てる」楽しみを味わってください。
