剪定した木の切り口を保護する方法として、木工用ボンドの使用が考えられます。
市販の癒合剤としても効果を発揮する木工用ボンドですが、アルミホイル、墨汁、ビニール袋など、手軽に手に入る材料も有効な代替品として使える可能性があります。
この記事では、木工用ボンドを癒合剤として使う際の具体的な方法と注意点を解説するとともに、木工用ボンドが適さない状況での他の癒合剤の選び方についても紹介します。
具体的には以下の疑問に答えていきます。
- 剪定した木の切り口に木工用ボンドを使うのは効果的か？
- 木工ボンドを使用する際の具体的な手順と注意すべき点は？
- 他の癒合剤を選ぶ際のポイントは何か？
剪定後の木のケアについてお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
剪定した木の切り口を木工用ボンドで守れる？
剪定後の木の切り口を保護する方法として、木工用ボンドが癒合剤としての役割を果たすことがあります。
また、他の家庭にある一般的な材料も代替品として活用できます。
木工用ボンド、アルミホイル、墨汁、ビニール袋などがその代用品として使えることが知られています。
木工用ボンド
木工用ボンドには酢酸ビニルが含まれており、これが市販の癒合剤にも用いられる成分です。
この成分は木の表面を覆って保護する効果があります。
アルミホイル
アルミホイルは塗布するものではないため、成分の心配は不要です。
ただし、アルミホイルは密着せず隙間が生じやすいため、湿気が溜まることや虫の侵入が問題になることがあります。
墨汁
墨汁のニカワ成分は薄い膜を形成しますが、その膜は非常に薄く、癒合剤としての効果は限定的です。
これらの材料はそれぞれ一定の効果を発揮するものの、完全な癒合剤としての効果を期待するのは難しいため、使用する植物の種類に応じた選択が必要です。
木工用ボンドを癒合剤として使う方法とその注意点
木工用ボンドを剪定後の木の切り口の保護に使用する方法と、注意すべき点についてご説明します。
癒合剤の主な機能
- 植物からの水分や栄養分の流出を防ぐ
- 雨や外部の細菌が侵入するのを防ぐ
- 傷口のカルス形成を促進し、木の自然な回復を支援する
市販の癒合剤にはこれらの機能が備わっていますが、木工用ボンドも似た成分を含むため、ある程度同様の効果を期待できます。
ただし、雨に弱いという点がデメリットとして挙げられます。
木工用ボンドを癒合剤として適用する際は、薄く塗るのではなく、切断面が完全に覆われるようにしっかりと塗布することが重要です。
注意すべき点
- 木工用ボンドは殺菌効果がないため、病気や害虫からの保護は期待できません。
- 水溶性のため、雨で洗い流されやすいという性質があります。
- ボンドは湿気を吸いやすく、耐久性に欠けることがあります。
- 使用すると白色が目立つため、見た目に影響を与える可能性があります。
市販の癒合剤のように傷口を守りながら殺菌する効果はありませんが、木工用ボンドでも基本的な保護は期待できます。
ただし、その限界を理解し、適切に対応することが大切です。
木工用ボンドで効果が不十分な場合の癒合剤の選び方
木工用ボンドを使ってみて効果が不十分だった場合、専門の癒合剤の使用が推奨されます。
ここでは、適切な癒合剤の選び方といくつかの代表的な商品を紹介します。
これらの商品の価格は大体700円から1500円の範囲になります。
住友化学園芸・トップジンMペースト【殺菌剤】
• 柔らかめでオレンジ色のペースト
• 病気で損傷した木に適しています
ハナゲン・カットパスターHI【保護剤】
• 固い軟膏タイプ
• 塗布後すぐにカルス形成を促進
• 広い範囲の傷口に適用可能
• 濃いグレー色で目立つ
富士商事・カルスメイト【保護剤】
• 速乾性があり、迅速にかさぶたを形成
• 茶褐色で目立ちにくい
ハナゲン・カットパスターペースト
• 茶褐色で目立ちにくい色
• 使用が清潔で簡単な細口タイプ
• あらゆる種類の木に使用可能
癒合剤の選択時には、保護効果のみのものや殺菌効果を含むものを選べます。
また、軟膏タイプや液体タイプなど、使用感にも違いがあるため、木の状態や使いやすさを考慮して選ぶことが重要です。
速く効果を発揮するものが人気ですが、殺菌作用があるものを選ぶことでより安心して使用できます。
癒合剤は、晴れた日に使用するとより効果が高まるため、使用前には天気予報をチェックすることをおすすします。
